乳製品にアレルギーを持っている方や健康意識が高い方に注目されている飲み物が「ヘンプミルク」です。
ヘンプ=麻で、麻に怪しいイメージを持っている方もいるかもしれませんが、ヘンプミルクは怪しいものではありません。
ここでは、ヘンプミルクとはどのようなものなのか、どういった摂取方法ができるのかなどを紹介していきます。
ヘンプミルクとは?
ヘンプミルクとは、麻の実から作った植物性飲料です。
植物性なので、乳製品にアレルギーがある方やベジタリアンでも摂取できます。
麻というとマリファナを連想して、怪しいイメージがあるかもしれませんが、食用にされている麻やヘンプミルクは安全なものです。
麻に含まれる問題の成分がTHCですが、食用の麻は産業用ヘンプというTHC含有量が少ないものが使用されています。
麻の実はヘンプシード、またはヘンプシードナッツと呼ばれています。
タンパク質、鉄分、亜鉛、マグネシウム、食物繊維などの成分が豊富で、栄養価が高いことからスーパーフードを呼ばれています。
そのヘンプシードから作ったヘンプミルクなので、ヘンプミルクにも栄養素が豊富に含まれています。
ヘンプミルクに含まれる栄養素
ヘンプミルクはヘンプシードをそのまま液体状にしたものなので、ヘンプシードの栄養素がそのまま含まれています。
鉄分
赤血球のヘモグロビンの材料になったり、精神の安定のために必要な栄養素です。
毎月生理がある女性は不足しがちです。
亜鉛
体内の300種類もの酵素の働きに関与している栄養素です。
酵素によって体の反応が行われているので、皮膚を丈夫に保つ、抜け毛を防ぐなどに亜鉛が関与しています。
マグネシウム
体内の300種類以上の酵素の働きにかかわっている栄養素です。
神経伝達、筋収縮、タンパク質合成、血圧調整などは、マグネシウムがかかわっている働きです。
食物繊維
食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維があります。
ヘンプミルクを作る際にヘンプの実を漉してしまうと不溶性食物繊維が取り除かれてしまいますが、実を丸ごと使って漉さなければ、水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も摂ることができます。
タンパク質
タンパク質は体を構成する重要な栄養素です。
食事から摂ったタンパク質は、消化酵素によってアミノ酸にまで分解されて吸収されます。
人間には体内で合成できない必須脂肪酸が9種類あり、食事やサプリメントなど外部から取り入れる必要があります。
ヘンプミルクには、9種類のアミノ酸すべてが含まれています。
ヘンプミルクの作り方
ヘンプミルクは市販のものがあるのですが、日本のスーパーで販売しているところは少ないようです。
ヘンプミルクは自分で作ることが可能です。
ヘンプシード大さじ1、水150mlを滑らかになるまでミキサーにかければできあがりです。
このままでは甘味もなくておいしいとはいえないので、デーツやバニラエクストラクトを加えることがおすすめです。
デーツはナツメヤシの実という果物で、ドライフルーツになっているものが販売されています。
甘みの強い果物です。
ヘンプミルクはそのまま飲むことはもちろん、料理に活用することもできます。
料理に活用する場合は、デーツやバニラエクストラクトは入れずに作ってください。
ヘンプミルクの飲み方、食べ方
ヘンプミルクになじみがない方は、どうやって飲んだらいいのか、どのような料理に活用できるのか、疑問に感じることでしょう。
では、どのような活用方法があるのでしょうか。
そのまま飲む
ヘンプミルクは、そのまま飲むことができます。
やや灰色がかった色をしていて、見た目は豆乳や牛乳のようです。
甘味が欲しいときには、メープルシロップやはちみつを加えたり、デーツと一緒にミキサーにかけたりすることがおすすめです。
シリアルに混ぜる
牛乳の代わりにシリアルに混ぜて摂ることができます。
シリアルの甘味によって、ヘンプミルクに甘味が加わります。
ヘンプミルクプリン
卵を使用したプリンは、卵のタンパク質が熱変性することによって固まるのですが、ヘンプミルクのプリンは熱では固まらないので、ゼラチンを使用します。
ヘンプミルクを温めてからゼラチンを加えて溶かし、容器に入れて冷やし固めれば出来上がりです。
砂糖やシロップは好みで。