ヘンプとは麻のことです。
その麻から採れるヘンプシードナッツが、美容や健康を意識する人たちから注目されています。
では、ヘンプシードナッツとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
含有している栄養素や食べ方を紹介します。
ヘンプシードナッツとは?
ヘンプシードナッツとは、麻の実を洗浄して、殻を取り除いたものです。
麻の実は硬い殻に覆われていて、このままでは食べることができません。
そのため、洗浄をしてから殻を取り除き、食用にできうようにします。
これがヘンプシードナッツです。
ヘンプシードナッツは栄養価が高く、スーパーフードと呼ばれています。
日本スーパーフード協会が定めているスーパーフードとは、次のようなものです。
- 栄養バランスに優れており、一般的な食品よりも栄養価が高いもの。
- 一部の栄養素や健康成分が突出して多く含まれているもの。
- 一般的な食品とサプリメントの中間的存在であり、食材としての用途も健康食品としての用途も備えているもの。
ヘンプシードナッツは、栄養バランスに優れており、栄養価が高い食品にあたります。
また、普段の食事に取り入れやすく、食材としても健康食品としても利用ができます。
ヘンプシードナッツに含まれる栄養素
ヘンプシードナッツは栄養価が高い食品ですが、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。
鉄分
人間は酸素を取り入れて体を動かしています。
血液中で酸素を運ぶ役割をしているものがヘモグロビンです。
鉄分はヘモグロビンを作るために必要な栄養素です。
鉄分が不足をすると、鉄欠乏性貧血、皮膚のトラブル、頭痛、肩こり、抜け毛、抑うつ感などの症状がでることがあります。
鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があり、吸収率が異なります。
ヘム鉄の場合は15~20%程度の吸収率ですが、非ヘム鉄は2~5%程度の吸収率です。
ヘンプシードナッツに含まれているのは非ヘム鉄です。
ヘム鉄に比べて吸収率の低い非ヘム鉄ですが、ビタミンCやクエン酸、タンパク質などと一緒に摂取をすると吸収率が高まります。
亜鉛
亜鉛は体内の300種類もの酵素の働きにかかわっている栄養素です。
亜鉛が不足をすると、食欲不振、抜け毛、鉄欠乏性貧血、味覚障害、傷の治りが遅いなどの症状が現れます。
動物性食品に多く含まれているため、ベジタリアンは亜鉛の不足に注意が必要です。
ベジタリアンでもヘンプシードナッツは食べることができ、亜鉛の重要な摂取源となります。
食物繊維
食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維があります。
水溶性食物繊維は、糖や脂肪の吸収を穏やかにする、胆汁酸を吸着して体外に排泄するなどの働きを持っています。
不溶性食物繊維は、便のかさを増やして腸の蠕動運動を活発にする働きがあります。
ヘンプシードナッツには、どちらも含まれています。
オメガ3系脂肪酸、オメガ6系脂肪酸
オメガ3系脂肪酸のαリノレン酸とオメガ6系脂肪酸のリノール酸は必須脂肪酸です。
オメガ3:オメガ6は、1:3や1:4の割合で摂取するとよいといわれています。
ヘンプシードナッツは、オメガ3とオメガ6が1:3程度の割合で含まれています。
タンパク質
髪、爪、皮膚、筋肉、内臓など、体のさまざまな部位や神経伝達物質などはタンパク質から作られています。
タンパク質は毎日古いものと新しいものが入れ替わっているので、毎日摂取する必要があります。
タンパク質は体内でアミノ酸に分解されてから吸収されます。
アミノ酸には人間の体内で合成できない必須アミノ酸が9種類あります。
ヘンプシードナッツは、9種類の必須アミノ酸すべてを含有しています。
ヘンプシードナッツの食べ方
サラダのトッピング
ヘンプシードナッツは、そのまま食べることができます。
サラダのトッピングにすると食感を楽しめます。
クッキーやケーキに混ぜる
ヘンプシードナッツは加熱調理に使うことができ、クッキーやケーキに混ぜて焼くことが可能です。
和え物
ほうれん草の和え物や白和えなどに活用できます。
シリアルに加える
ヘンプシードナッツはサクサクした食感で、シリアルに混ぜても違和感がありません。
ごはんにふりかける
白米は栄養素が豊富なぬか部分が取り除かれていますが、ヘンプシードナッツを加えることで栄養価がアップします。