ヘンプシードオイルで懸念される4つの副作用


ヘンプシードオイルは健康効果が注目されているオイルです。しかし、体によいといわれているものでも、摂り方を間違えてしまったり、大量に摂取をしたりすると、副作用が出る心配があります。

ここでは、ヘンプシードオイルの副作用について解説をします。


ヘンプシードオイルの特徴

ヘンプシードオイルとは、麻の実から抽出したオイルで、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸を豊富に含んでいることが特徴です。

オメガ3は、血流を改善する、コレステロール値や血圧を下げる、脳の神経伝達をスムーズにするなどの働きが期待でき、オメガ6は、アレルギー症状を緩和する、コレステロール値を下げるなどの働きが期待できます。

さまざまな働きが期待できるオメガ3とオメガ6を含むヘンプシードオイルですが、オメガ3は非常に酸化しやすい性質があるので、ヘンプシードオイルは加熱料理には向きません。そのため、サラダや納豆などにかけて熱を加えずに摂取をします。

また、ヘンプシードオイルは肌に直接塗って使用されることもあり、化粧品に配合されることがあります。

では、どのような副作用があるのかみていきましょう。


下痢

油には便の滑りをよくする働きがあり、適量を摂取すれば便通が促されることが期待できます。しかし、一度に多量に油を摂取すると下痢を起こすことがあります。

また、酸化した油も下痢の原因です。

飲食店でトンカツを食べて下痢をしたなどの経験を持つ方もいることでしょう。これは、酸化した油が原因の可能性があります。

ヘンプシードオイルは、酸化しやすいオメガ3を豊富に含む油です。光にあたる、酸素に触れる、加熱するなどによって酸化をしてしまいます。開封後は酸素に触れるので、加熱調理をせず、摂取方法に気をつけていても、酸化したヘンプシードオイルを摂取してしまう可能性があるのです。

酸化しているかは、においをかぐことで判断できます。魚な油が腐ったような嫌なにおいがしたら、酸化している可能性があります。


胃もたれ、胃痛

ヘンプシードオイルは脂質を多く含んでいます。

糖質は唾液中に含まれる酵素や胃で、タンパク質は胃から分泌される酵素によってある程度分解されてから、十二指腸を通って小腸に運ばれます。

しかし、脂質は口や胃では消化されない栄養素です。胃を通過してから十二指腸で分泌される胆汁や消化液などの働きによって分解されます。

また、十二指腸が消化をしている間は、胃の中の食べものが十二指腸にあまり送り届けられなくなります。そのため、いつまでも胃の中に食べものがとどまっていることになり、胃もたれや胃痛の原因になります。

ヘンプシードオイルは体によいといわれる油ですが、油なことには変わりません。脂質を多く含んでおり、一度に食べ過ぎれば胃もたれや胃痛を起こす可能性があります。


肥満

脂質のカロリーは1gあたり9kcalです。これは大豆油、コーン油、菜種油なども同じで、脂質は1gで9kcalです。

ヘンプシードオイルを摂りすぎれば、カロリーの摂りすぎになります。摂取したエネルギーが消費されずに余ると、脂肪として体にためこまれます。体に脂肪がつきすぎれば、肥満になります。

特に問題とされているのが内臓脂肪型の肥満です。内臓脂肪が多くつくと、アディポサイトカインという物質が分泌されます。この物質の影響により、血圧が下がりにくくなる、血糖値が下がりにくくなるなどします。内臓脂肪型の肥満と高血圧、高血糖、脂質代謝異常が組み合わさると、高血圧症、糖尿病、脂質異常症のリスクが高まります。

体によいといわれていても、摂りすぎれば肥満のもとになるので注意が必要です。


油焼け

ヘンプシードオイルは肌に塗って使用することもできます。

肌に塗るときに気をつけなければならないのは油焼けです。肌に塗った油が酸化をして、シミやくすみなどができてしまうことをいいます。

食用のヘンプシードオイルは食べる用のものなので、肌に塗らないようにしましょう。肌に塗る場合は、化粧品として販売されているものを使用してください。また、ヘンプシードオイルを開封後は、酸化しないように直射日光・高温を避けて保管をします。

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